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報告書 部会・研究会 | 組織と活動 | 触媒学会

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Academic year: 2018

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6. 部会・研究会アニュアルレポート

有機金属研究会

東京農工大学大学院工学研究院

平野雅文

1.はじめに

有機金属研究会は触媒学会における最初の研究委員会であるモレキュラーキャタリシス委

員会を母体として創立され、有機金属化合物の新しい用途と機能を開発・展望することを目

的として、討論会における「有機金属(Organometallic and Molecular Catalysis)セッション」

ならびに平成 29年度で 45回目の開催となる「オルガノメタリックセミナー」を中心に幅広

く活動している。本研究会が主題とする主なテーマは(1)分子触媒の設計•合成と均一系触

媒反応の開発、(2)有機金属錯体による新しい反応の開拓、(3)固体触媒反応の活性点の分

子論的解明、(4)有機金属化合物の機能材料及び医薬への応用、(5)金属クラスターの合成、

構造および新しい化学反応性などである。本研究会ではこれらの活動を通して触媒における

均一系触媒および有機金属化合物の反応ならびに分子触媒に関する研究活動の促進ならびに

討論の場を提供し、触媒化学の発展に寄与することを目的としている。

2.部会の活動

2−1 第119回触媒討論会セッション参加(首都大学東京)

日時:3月22日(木)〜23日(金)

ポスター講演2件

2−2 第120回触媒討論会セッション参加(愛媛大学)

日時:9月12日(火)〜14日(木)

特別講演:西林仁昭(東京大学大学院)

「ハーバー・ボッシュ法を超えるアンモニア合成法への挑戦」

依頼講演:藤原哲晶(京都大学大学院)

「二酸化炭素を炭素源とする触媒的カルボキシル化反応の開発」

一般講演21件

2−3 第45回オルガノメタリックセミナー

日時:10月25日(水)

場所:大阪大学吹田キャンパス理工学図書館 図書館ホール

鳶巣 守(大阪大学大学院)「脱炭酸・脱カルボニル化反応の新展開」

依光英樹(京都大学大学院)「炭素—硫黄結合の触媒的変換から芳香環メタモーフォシ

スへの展開」

向 智里(金沢大学大学院)「ロジウム触媒存在下アレンを活用する新規環構築」

参加者:87名

3.世話人代表

(2)

第三編 触媒学会活動記録

東京農工大学 大学院工学研究院 応用化学部門

E-mail: hrc@cc.tuat.ac.jp

4. 部会の事業計画

4−1 第121回触媒討論会セッション参加(東京大学)

有機金属、均一系触媒ならびに分子触媒の討論の場をポスターセッションとして提供する。

4−2 第122回触媒討論会セッション参加(北海道教育大学)

有機金属、均一系触媒ならびに分子触媒の討論の場を提供する。

4−3 第46回オルガノメタリックセミナーの開催

当研究会では「オルガノメタリックセミナー」を有機金属、均一系触媒ならびに分子触媒

の最新の研究成果の情報提供の場とするとともに、学生や社会人にも有機金属化学や触媒化

学の無限の広がりと奥深い楽しさを広く普及する場と位置付けている。このため産官学の研

究者のみならず学生の参加も歓迎している。なお、第46回オルガノメタリックセミナーは広

島大学東広島キャンパスにおいて2018年10月5日(金)に開催の予定である。

5.最近のトピックス

第120 回触媒討論会では特別講演として西林仁昭先生(東京大学)に最近のアンモニア合

成に関する講演をしていただいた。工業的に用いられているハーバー・ボッシュ法に必要な

水素は石油由来であることから石油資源によらない窒素固定化法として、プロトンと電子供

与体のもとでモリブデンや鉄触媒による窒素固定が触媒的に進行し、最近では高い触媒回転

率で窒素固定が行えることが紹介された。また、依頼講演として藤原哲晶先生(京都大学)

により二酸化炭素を炭素源として用いた触媒的カルボキシル化反応の例が紹介された。二酸

化炭素も窒素とならぶ不活性な小分子の代用的な分子であるが、塩化アリールやアルキン類

などと二酸化炭素の触媒的反応によりカルボキシル化が触媒的に進行する大変興味深い反応

例が示された。

第45回オルガノメタリックセミナーでは、大阪大学大学院工学研究科の生越専介先生のお

世話により10月25日(水)に大阪大学において開催された。鳶巣 守先生(大阪大学)か

らは炭素—酸素結合の活性化によるエステルやエーテルの活性化をはじめ活性化に基づいた

新しい触媒的変換反応の研究が行われた。例えばエステルの脱炭酸反応により、効率的なク

ロスカップリング生成物を得る手法になりうることが紹介された。依光英樹先生(京都大学)

からは、炭素—硫黄結合の切断を鍵とする多環式芳香族化合物の合成などが紹介された。この

方法により例えばジベンゾチオフェンから効率的な多環式芳香族の構築が可能であり、あた

かも昆虫が幼虫から成虫に変態するかのように鮮やかに芳香環構築が行えることが示された。

また、向 智里先生(金沢大学)からは、ロジウム触媒によるアレンを鍵とする分子内カッ

プリング反応により、環状化合物の効率的な合成法が示され、重水素や

13C

の導入による反

応機構の解明により反応基質や生成する環の員数により反応機構が大きく異なることが示さ

参照

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